生命保険契約満足度調査 – 募集編(2015年)
CS(顧客満足度)に関する調査・コンサルティングの国際的な専門機関である株式会社J.D.パワー アジア・パシフィック(略称:J.D.パワー)は、2015年生命保険契約満足度調査(募集編・保全編)の結果を発表した。
今回は募集編の結果を紹介をする。
要約
- 65歳以上高齢者の満足度は業界平均同等水準に留まる。高齢者は家族などが同席した場合に満足度は高まる
- 募集時の満足度は、ライフネット生命とソニー生命が同率で顧客満足度第1位
募集時の家族などの同席は満足度向上に寄与
日本の総人口に占める65歳以上の高齢者人口は今後も加速して増加すると予測されているが、昨年、生命保険協会は「高齢者向けの生命保険サービスに関するガイドライン」を策定し、「生命保険加入時」、「契約継続時」、「手続発生時・手続時」のそれぞれの際に、高齢者向けの適切でわかりやすい対応していくための考え方や留意点を整理している。当調査結果において契約者の年代別に分析したところ、65歳以上の契約者の満足度は634ポイントと、業界平均の630ポイントと同等の結果であり改善の余地があることが明らかとなった。
まず、65歳以上の契約者の生命保険を選定する要因は他の年代と異なる傾向にある。最も多く挙がる順に「自分にあった保険商品や保険プランだった(35%)」「担当者に勧められた(31%)」「担当者の対応が良かった(27%)」「保険内容がわかりやすかった(25%)」「加入・契約の手続きが手軽だった(18%)」であるが、これら要因は他の年代に比べて2~8ポイント多く挙がる。高齢者ほど担当者(募集人)の対応や保険内容のわかりやすさ、手続きの容易さが重視されていることがわかる。
業界が取り組む高齢者向け対応のいくつかのうち、保険加入の際に家族などの同席を促す施策があるが、同席があった場合はなかった場合よりも満足度は28ポイント高まることが明らかとなった。これは他の年代での同席有無の満足度の差以上に大きいことから、高齢者にとって同席を促す施策は満足度上、効果があると言えよう。さらに、募集人が「事例を紹介しながら具体的に説明した」場合の満足度は696ポイントといっそう高まっており、それに伴って契約保険の継続契約の意向「非常に契約したい」の割合は35%に拡大することも明らかとなった。
しかしながら、65歳以上の契約者のうち“同席があった”と回答した割合は56%であり、同席が6割を超える40歳代、50歳代よりも少ない現状である。保険加入時に家族などの同席を促すこと、そして募集人が顧客や同席の相手に親身に対応することは、高齢者の募集時の満足度、ひいてはロイヤルティを高めるために引き続き実践されるべきポイントであると言えよう。
*J.D.パワーが結果を発表する調査はすべてJ.D.パワーが第三者機関として自主企画により実施したものです。
保険相談所 レスポンシブ
関連記事
-
-
第一生命、国立がん研究センターと「医療ビッグデータ」活用の共同研究を開始
1.「個人別のリスクに基づく効果的な疾病予防・健康増進シナリオ」の開発 2. 健康寿命延伸に関する共
-
-
カーディフ生命、千葉興業銀行のリフォームローン等にがん保障付き団信を提供開始
~がんと診断されたらローン残高がゼロに ~ カーディフ生命保険会社は、2016年11月21日より、千
-
-
日本生命、営業職員が使用する携帯端末「REVO」に新システム「まごころナビ」を導入
日本生命保険相互会社は、本日、約5万名の営業職員が使用する携帯端末「REVO」に、新システム「まごこ
-
-
アクサダイレクト生命、インターネット保険窓販を熊本銀行でも開始
AXAグループのアクサダイレクト生命保険株式会社は、株式会社熊本銀行(本店:熊本県熊本市)より、20
-
-
インドネシアの生命保険会社へ日本生命が出資
セクイスライフ社への出資の完了について 日本生命保険相互会社(社長:筒井義信)は、今年5月21日に合
-
-
AIG、日本の生命保険事業の譲渡でFWDグループと合意
ニューヨーク/東京 – 2016 年 11 月 15 日 – アメリカン・インターナショナル・グルー
-
-
マスミューチュアル生命、「マスミューチュアル終身保険<米ドル建>」を販売開始
マスミューチュアル生命は野村證券を通じ『マスミューチュアル終身保険<米ドル建>』を2015年1月5日
-
-
日本生命、「2044年満期米ドル建劣後特約付社債(利払繰延条項付)」を発行
日本生命保険相互会社は、財務基盤の一層の充実を目的に、米ドル建劣後特約付社債を発行する。 米ドル建劣
-
-
日本生命、滋賀・びわ湖ブランドの推進などで滋賀県と「包括的連携協定」を締結
日本生命保険相互会社と滋賀県は、滋賀・びわ湖ブランドの推進、地域の一層の活性化および県民サービスの向
-
-
第一生命、「iDeCo」向け新プラン「第一生命の個人型Vプランα」の取り扱いを開始
~第一生命の口座管理手数料の一部無料化に加え、iDeCo初(※1)となる健康等サポートサービスを提供




